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日本の病院や薬は安いが利用しづらい!? 外国人にアンケート調査した結果

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文化や言葉も違う異国の地で暮らす時、不安になるのは病気になった場合やケガをした場合。

そうなった場合病院に行けばいいのですが、そのシステムやルールが母国と同じとは限りません。

しかも専門用語が多いのがこの業界。

自分の病状に合った病院やクリニックを探すところから始め、医者とコミュニケーションをとり、薬を処方してもらうという流れを考えると、外国人にとってハードルとなることはたくさんありそうです。

日本の病院やクリニックについて、外国人はどう思っているのでしょうか。日本で暮らす外国人18人にアンケート調査をしてみました。

情報収集はGoogleで

まずは、どうやって病院やクリニックについての情報を集めているのかを聞いてみました。

病院を探す際によく使うアプリ・WEBサイトを教えてください。

【病院を探す際によく使うアプリ・WEBサイト】

18人中11人がGoogle検索やGoogle Mapを使っていると回答しました。

理由としては、

  • GoogleMapには多くの口コミが寄せられていて参考になる。 (20代/男性/ベトナム)
  • ユーザーの体験談や英語対応の医者の情報を調べるために使う。 (20代/女性/フィリピン)
  • 営業時間や行き方が調べられ、レビューも確認できるため便利。 (40代/男性/オーストラリア)

営業時間などの基本情報、レビューが載っていることが便利に感じるようです。

Googleのサービス以外では、情報の正確さから「東京都医療機関・薬局案内サービス ひまわり」の外国語版を利用する人もいました。

レビューと英語対応が病院選びのポイント

地域によっては病院がたくさんある場所もありますが、実際に行く病院を決める時にはどういうものを判断材料にしているのでしょうか。

病院を選ぶ際に重視するポイントは何ですか?

  • GoogleMapには多くの口コミが寄せられていて参考になる。 (20代/男性/ベトナム)
  • ユーザーの体験談や英語対応の医者の情報を調べるために使う。 (20代/女性/フィリピン)
  • 営業時間や行き方が調べられ、レビューも確認できるため便利。 (40代/男性/オーストラリア)

ほぼ全員がレビュー評価もしくは英語対応がポイントと回答。

レビュー評価の中でも、スタッフが親切かどうかを参考にすることが多いようです。

その他にも「清潔さ」「立地」などを条件に挙げる人もいました。

日本の病院の課題はやはり「英語対応」

では逆に、どういう情報があればもっと病院探しの役に立つのでしょうか。質問してみました。

病院を選ぶ際に不足していることの多い情報は何ですか?

  • 英語情報の不足。困った際は翻訳機を使う。 (20代/女性/スウェーデン)
  • 治療にかかる金額の目安。 (20代/女性/イギリス)
  • 英語スタッフの有無。オンライン予約の対応。日本語サイトと英語サイトで情報の差が大きい。 (30代/女性/ニュージーランド)

やはり英語の情報不足を感じる人が多いという結果になりました。

また、実際に病院を利用する際に不便に感じる点として、

  • 『英語対応可能』と書いてあっても、英語を喋れない医者がいたことがあった。しばしば、医者やスタッフの対応が不親切、高圧的に感じた。 (40代/男性/アメリカ)
  • 予約が日本語でしかできない。予約時に確認した内容が、当日訪れると違っていたことがあった。 (30代/女性/ニュージーランド)

といったように、英語対応やスタッフの質に関する声が多くありました。

病状に合わせた適切な診断をしてもらえないと死活問題となるので、このような声が多いのは納得できますね。

日本の病院は清潔で診療費は安い

一方で、日本の病院の良いところも聞いてみました。

日本の病院で良いと思うポイントがあれば教えてください。

  • 清潔で整備されている。 (20代/女性/インド)
  • 自国と比較し安価。 (40代/男性/オーストラリア)
  • すぐに予約することができる。自国では一か月先になることもある。 (30代/女性/ドイツ)

自国と比べて清潔であり、診療代が安いという声が多くありました。

その他にも、特に欧米系の外国人の回答として多かったのは、「予約後すぐに診療してもらえる」というもの。

国によって医療制度やルールの違いがあることが分かる結果となりました。

JNTOの医療情報サイトの認知度はない

日本で暮らす外国人はその情報をどう活用しているのでしょうか。

まずは、認知度について調査してみました。

日本政府観光局(JNTO)が医療機関を紹介するWEBサイトを開設していることを知っていましたか?

なんと18人中誰ひとりとして知らないという結果となりました。

内容が良くないのでしょうか。もう少し深堀りして聞いてみました。

サイトの内容を見て、情報の満足度を教えてください。

【サイトの情報満足度】

結果は、18人中16人が「大変満足」「満足」という回答でした。

「施設内の小さいクリニックなどの情報の掲載してほしい。 (20代/女性/スウェーデン)」「検索の制度に難あり。 (30代/女性/ドイツ)」といった意見もありましたが、全体的な満足度は高いため、まずは認知の拡大が必要になりそうです。

処方される薬に不満は少ない

病気やケガと薬は切っても切り離せない関係です。

病院のことだけでなく、次は薬についても聞いてみました。

病院または薬局で処方された薬を受け取る際に不便に感じるポイント、困ったエピソードなどを教えてください。

  • おくすり手帳を持ち歩くのが煩わしい。 (20代/女性/インド)
  • 処方箋を入手するのは容易だが、有効期限が短い。 (30代/女性/イギリス)

おくすり手帳を携帯する不便さや、有効期限についての意見がありました。

しかしながら18人中11人は「特に不便なことはない」との回答で、おおむね満足しているようです。

逆に自国に比べて良いポイントとしては、「日本は値段は安く、時間も早い。 (30代/女性/ニュージーランド)」という声が多くあがりました。

OTC医薬品は価格と効能で選ぶ

診断結果によって処方される薬は、自分で選ぶ必要がないものですが、転じて自分で選ぶ必要があるOTC医薬品についてはまた違う悩みが出てきそうです。

OTC医薬品の情報はどのようにして知ることが多いですか。

【OTC医薬品の情報の入手方法】

「オンラインの情報」「店頭の情報」「口コミ」という回答が多く、拮抗する結果となりました。

オンラインでの情報収集にはGoogle検索を活用するという人がほとんどでした。

一方で、「そもそもOTC医薬品は買わない」「海外の薬を輸入する」という回答も散見されました。

また、たくさんの種類があるOTC医薬品を選ぶ際の基準についても聞いてみると、「価格と効能。 (20代/女性/イギリス)」という回答が多くあり、もっと充実してほしい情報として、「英語の情報。 (70代/男性/アメリカ)」と、ここでも英語対応についての声がありました。

ドラッグストアの品揃えは高評価

最後に、日本のドラッグストアについても調査してみました。

日本のドラックストアで良いと思うポイントがあれば教えてください。

  • 品揃えがいい。薬だけでなく食料品も売っている。 (20代/男性/ベトナム)
  • レイアウトがわかりやすく、必要なものがすぐ見つかる。 (40代/男性/アメリカ)
  • 夜遅くまで営業している。 (30代/女性/ドイツ)

品揃えが良く、いつでも必要なものをすぐに購入できるという利便性の良さが高評価に繋がっているようです。

しかしながら、「似たようなパッケージの製品が多く、間違って購入したことがある。 (30代/女性/イギリス)」「英語の情報不足。 (20代/女性/インド)」といったように、パッケージの情報に関する不満の回答も見られました。

多言語対応が安心感につながる

病院や医薬品のどの質問に対しても「多言語対応してほしい」という声があり、情報不足に対する不満が見受けられました。

健康や命に関わることだからこそ、なおさら気にかかることだと思います。

しかしながら日本の医療および薬のコストや利便性については満足する声も多数ありました。

外国人にも日本人と同じような情報にアクセスできるようになれば、日本はこれまで以上に安心感のある国として認識されそうですね。

この記事のアンケートデータ提供依頼

在留外国人への日本の病院や薬の情報収集と評価のアンケートデータには以下の内容が含まれております。
病院の情報収集と病院選び/薬局・ドラックストアに関する質問など全17問の回答を集計したPDFを9月下旬を予定としてに送付させていただきます。

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