
日本の文房具や雑貨、工芸品は海外でウケる?外国人にアンケート調査した結果
目次
車やアニメ、料理など、日本が世界に誇るプロダクトはたくさんあります。
文房具や生活雑貨もそのひとつ。中には日本でも人気の製品が、海外では名前を変えてヒットしている例もあるようです。
今回は、日本に住む外国人17人に、日本の文房具、生活雑貨や伝統工芸品についてアンケートしました。
海外でマスキングテープがブームに
まずは海外でも売れそうな日本の文房具について聞いてみました。
日本で見つけた、これは母国でも売れると思う日本製の文房具製品を教えてください。
- 針なしのステープラーは金属の節約になるため、多くの人々が使うべきです。 (60代/男性/スウェーデン)
- 和紙の折り紙や食べ物の形をした文具は日本ならでは。お土産にもいいでしょう。 (40代/男性/イギリス)
- かわいい文房具は若者、特に女性に人気があります。また、会社では高品質の文房具が求められますが、日本の製品はそれらのニーズを満たすでしょう。 (40代/男性/ブラジル)
日本の文房具は品質が高く概ね好評の印象です。
中でも「フリクション」「マスキングテープ」「針なしステープラー」という回答が多く、他にもかわいい小物や食べ物の形をした文具なども人気です。
マスキングテープは海外では「Washi Tape」という名称で売られひそかなブームになっているようです。

一方で改善点や要望などを聞いてみると、
- 製品に書かれている英語が間違っていたり不自然だったりします。 (50代/女性/アメリカ)
- 絵具用の筆は見つけることが難しく、種類も少ないです。 (30代/女性/ロシア)
- 母国にあるBLU TACKのように後の残らない粘着剤が欲しいです。また、安価な万年筆、使い捨ての万年筆があればいいなと思います。 (40代/男性/イギリス)
- ゴミを減らすために過剰な梱包はやめるべきです。 (60代/女性/ドイツ)

英語表記や過剰包装についての不満や、絵画用の筆、万年筆などの種類不足を訴える声がありました。
伝統工芸品である日本製の包丁は海外からも好評
次に、日本の雑貨や工芸品について聞いてみました。
日本で見つけた、これは母国でも売れると思う日本製の生活雑貨や伝統工芸品を教えてください。
- 風呂敷はワインを包んだり、スカーフ代わりにしたりと用途が多く、お土産として喜ばれます。ランチョンマットやノートカバー、名刺入れなど和紙製品も人気です。 (50代/女性/アメリカ)
- 関の包丁は切れ味が鋭く丈夫で、日本刀から続く技術を感じさせます。そのため母国でも人気です。 (40代/男性/オーストラリア)
- 日本の伝統工芸品は美しく、長持ちします。日本製は高品質の証となっています。 (40代/女性/香港)
切れ味の鋭さから、日本の包丁をあげる人が多くいました。
また、陶器や漆器、和紙などその他の伝統工芸品も好評のようです。
風呂敷は海外で受け入れられる?
風呂敷を使うという人もおり、今回は風呂敷のことについて深掘りしてみました。
リユースやサステナブルという観点で母国で「風呂敷」は受け入れられる可能性はあると思いますか?

約7割が可能性を感じるという回答でした。
ただ、風呂敷は海外の人にとってはまだ認知度の低いアイテムだと思います。
そこで、どのようにアピールしたらもっと知ってもらえるか聞いてみました。
母国で「風呂敷」に対する認知、理解を促進させるために、どのような内容の情報発信をすればよいと思いますか?
- 再利用可能な点に加えて、ファッションアイテムとしての魅力を伝えるとよいでしょう。例えばドレスに合わせてキレイな風呂敷を鞄替わりに持つなど。 (60代/女性/ドイツ)
- その土地に即した風呂敷の使い方を説明する必要があります。(その土地の食べ物や製品の包み方など)(40代/女性/香港)
- 風呂敷を紹介するテレビを見たことがありますが、その時は着物生地を利用した風呂敷を紹介していました。 (50代/女性/アメリカ)
- 使い方を紹介するビデオを作り、それを広告に使うと良いでしょう。 (40代/女性/フィリピン)
まずは使い方から伝えて実用性をアピールする、日本の伝統ということを押し出すといった声が多くありました。
環境に優しい日本の雑貨や伝統工芸品は?
世界的に物や資源の再利用や自然環境保護が叫ばれています。
風呂敷のように再利用できる日本の雑貨について、他にどういうものが受け入れられそうか聞いてみました。
リユース・サステナブルという観点で、母国でも広まる可能性のある日本製の生活雑貨や伝統工芸品があれば教えてください。
- 着物の生地は印象的なデザインでとても丈夫です。そしてアメリカの人々は再利用製品に関心が高く、着物を再利用した製品があれば人気がでるでしょう。 (50代/女性/アメリカ)
- 染物などを利用した布マスクはオシャレで実用的です。特に藍染はジャパンブルーと呼ばれるほど人気があります。 (40代/男性/オーストラリア)
- オーストラリアには小型のランチバッグはありません。日本のお弁当箱とランチバッグはランチを携帯するのにとても役立つでしょう。 (20代/女性/オーストラリア)
- 携帯用の箸やフォークを持てば使い捨て用品を使う必要がなくなります。 (30代/女性/アメリカ)
- 珪藻土マットは、濡れても日に当てて乾かせば繰り返し使うことができます。洗濯が不要なため水の節約になります。 (20代/女性/シンガポール)


布マスクや珪藻土マットまで、幅広い回答が得られました。
日本でオススメしたい海外の生活雑貨
最後に、母国から日本でオススメしたい生活雑貨についても聞いてみました。
リユース・サステナブルという観点で、日本で広まって欲しい母国の生活雑貨があれば教えてください。
- シャンプーバー、コンディショナーバーを使えばボトルのゴミを減らすことができます。 (40代/男性/オーストラリア)
- 日本では多くの人が缶やペットボトルの飲料を買っています。ナルゲンなどの軽量のボトルを使えばゴミを減らせます。 (30代/男性/アメリカ)
- みつろうラップはサランラップの代わりに使うことができます。 (30代/女性/アメリカ)



シャンプーバーやみつろうラップなど、日本ではあまり馴染みのない雑貨があげられました。
これらの雑貨は実用的でもあるので、日本でも認知度があがればヒットするかもしれませんね。
伝統工芸品も再利用を意識するとブームが発生する可能性も
全体的に日本の文房具は海外から評価が高いことが分かりました。
また、日本の生活雑貨や伝統工芸品は知名度に課題があるものの、認知されれば海外でも売れそうなものがいくつもありそうです。
リユース、サステナビリティという観点でも改善点が見つけられました。そもそも日本では海外と比べて意識している人がまだ少ないのかもしれません。
海外展開するのであれば、この点を対応するとさらに高い関心や評価を得られそうです。
