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「Japan Spark インサイツ」

ごはんに醤油!? 日本食品の活用について外国人にアンケート調査した結果

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ヘルシーなイメージのある日本食は、健康志向の高まりもあって世界中で人気です。

そのため、外国のスーパーでも日本食の材料や調味料が置かれていたり、場所によっては日本食コーナーの棚が設置していたりするということもあるようです。

今回は、そんな海外の日本食品事情について、日本に住む外国人16人にアンケート調査してみました。

あの調味料を使って日本ではあまり考えられない料理を作ったり、そもそも味付けも違っていたりするようで興味深い結果がありました。

外国の日本食品は日本のものと味が違うものが多い

まずは日本と母国で違った日本食品やその使い方について聞いてみました。

日本に来てから気づいた、日本とは異なる日本食や日本の食品の使い方を教えてください。

  • ブラジルで買った醤油はもっと塩辛かったです。また、日本にきて、醤油にこんなに多くの種類があることを知りました。 (40代/女性/ブラジル)
  • 母国で食べていたわさびは日本のものとは明らかに風味が異なるものでした。 (20代/女性/ルーマニア)
  • アメリカの照り焼きソースは日本のものに比べて濃厚で甘いです。また、本わさびと練りわさびの違いも日本にきて初めて知りました。 (30代/女性/アメリカ)
  • 母国で購入したポン酢は出汁の風味がなく、果汁感の強いものでした。 (30代/女性/デンマーク)
  • スペインでは日本と同じぐらいマヨネーズを使いますが、容器と味わいは全く異なります。スペインではマヨネーズを手作りすることも多く、製品もそれに近い味わいで、ガラス瓶に入っています。 (30代/女性/スペイン)

調味料の風味が日本のものよりもしょっぱかったり、甘かったりするという回答が多くありました。

また、以下のように母国で食べた日本料理がアレンジされたものだったという回答もありました。

  • 日本に来るまでは寿司といえば寿司ロールのイメージしかなく、握りずしが本来はメインであることを知りませんでした。 (30代/女性/アメリカ)
  • カリフォルニアロールはフィリピンで人気がありますが、豪華でカラフルなもので、日本の寿司屋では似たようなものを見かけません。 (30代/女性/フィリピン)
  • 母国や他の国で食べたすき焼きは白滝ではなく、春雨が使われていました。 (40代/女性/香港)

ごはんに醤油をかけて食べる国もある

そこで、他にもそのような例がないか、海外での日本食品の使い方やメニューについて聞いてみました。

あなたの国独自の日本の食品・調味料の使い方、または日本食のメニューがあれば教えてください。

  • 野菜を入れた巻きずしを、ニンニクと唐辛子の入った醤油ソースで食べます。 (40代/女性/アルゼンチン)
  • アメリカの巻きずしは海苔が内側に巻かれているものがほとんどです。それはアメリカ人が海苔の色をあまり好んでいないためだと思います。また、彼らはスパイスや風味の強い食べ物が好きなため、お寿司により多くの醤油やソースをかけたいと思っています。 (30代/男性/アメリカ)
  • ブラジルで食べたすき焼きは肉が薄切りではなく、より多くの野菜が入っていました。 (40代/女性/ブラジル)
  • イタリアで食べられる寿司は身近な具材をつかったスモークサーモンやツナの寿司がポピュラーです。 (40代/男性/イタリア)
  • 香港では七味が人気で、辛い物が好きな人はどんな料理にもかけたりします。 (40代/女性/香港)
  • アメリカにいる私の家族の中には、お米に醤油をかけて食べる人がいます。 (30代/女性/アメリカ)
  • お金のない学生などは、お米に直接醤油をかけて食べたりします。また、何にでも醤油をかけることが多いです。 (30代/女性/デンマーク)

フランス以外でもお米に醤油をかけて食べていたりするなど、日本の食文化ではあまり考えられないような使い方をしている国があることが分かります。

海外の日本食品はレシピや環境に対する配慮が足りていないという声も

このように海外での日本食の人気の高まりを受けて、多くの日本食品が海外でも流通しているようです。

それらの多くは海外でも理解できるようにその国の言語で流通しているようですが、言語以外で他に問題点がないか聞いてみました。

言語のローカライズ以外で日本の食品パッケージの改善点を教えてください。

  • 多くのアメリカ人は食事制限や健康に気を使っているので原材料の表示はもっと明確にするべきです。そして何よりサンプルレシピの掲載は重要です。 (30代/女性/アメリカ)
  • パッケージには写真付きのサンプルレシピや、サンプルレシピへのQRコードを付けた方がいいと思います。また、味噌の場合、みそ汁を作るために出汁を用意する必要があるなど、必要な材料についても明記すべきです。 (30代/女性/アメリカ)

使い方がわかるサンプルレシピが必要と回答した人が多くいる結果となりました。

また、以下のように、プラ容器を減らすなど環境への配慮を挙げる声もありました。

  • 多くの製品はプラ容器に入っていますが、それは安っぽくみえ、中身も低品質だと思われてしまいます。もし、ガラス容器に入っていれば同じ内容でもより高い金額で売ることができるでしょう。 (30代/女性/スペイン)
  • 日本の製品はプラ容器や個別包装が多く、環境意識の高い自国ではそれはネガティブに映ります。 (40代/男性/ニュージーランド)
  • パッケージにリサイクルプラスチックを使ったり、梱包を減らすなど環境に配慮するといいと思います。 (20代/女性/ポーランド)

日本食品のボリュームは少なくて困る?

欧米は特になにかとスケールが大きく、食品についてもとにかく量が多いというイメージがありますが、日本食品に関してはどうなのでしょうか。

サイズやボリュームに不満がある日本の食品はどのようなものがありますか

  • 現地ではそこまで頻繁に日本料理を作るわけではないため、醤油の1リットルボトルは多すぎるように感じます。実際、醤油を使ったのは照り焼きを作るときだけでした。 (30代/女性/アメリカ)
  • スパイスや塩などのパッケージは小さいと思います。また、密閉性の低い容器が多く、湿度でしけてしまうものも多いです。 (30代/女性/スペイン)
  • 母国で売られていた海苔は量が少なすぎました。 (20代/女性/ルーマニア)
  • 野菜や果物について、日本の方がサイズが小さいうえに割高です。しかも一個づつ買えず、袋売りされているため使いきれないことがあります。 (40代/男性/ニュージーランド)
  • 香港のキッチンは小さいため、調味料などは小さいサイズが好まれます。また、料理も飲茶や点心のように、一つを大量に食べるより、様々な料理を少しづつ食べたいため、小さい方が好まれます。 (40代/女性/香港)
  • 焼肉のタレはもっと大きなサイズが欲しいです。キャンプやBBQで焼肉のタレは大量に使います。 (20代/女性/ポーランド)

この質問については人によって意見がわかれる結果になりました。

人によって日常的に日本食を食べるかどうかが関係しているのかもしれません。

母国でも売れそうな日本食品はたくさん

最後に、これは母国でも売れると思う日本の食品(調味料・加工食品・菓子など)について聞いてみました。

日本の食品(調味料・加工食品・菓子など)でこれは母国でも売れると思った商品を教えてください。

様々な意見がありましたが、特に人気の高かったのは以下の食品でした。

カレールー

  • 特に甘口であれば、辛すぎず万人に受け入れられると思います。 (30代/女性/アメリカ)
  • これがあれば、いつでも簡単に美味しく作れます。お土産としても好評です。 (20代/女性/ポーランド)

柚子胡椒(そのほか柚子製品)

  • 刺激と風味が素晴らしく、お土産として渡すといつも喜ばれます。 (40代/女性/ブラジル)
  • アメリカ人はタコスやサルサなどのメキシコ料理も好きであり、これらの商品はメキシコ料理にうまく取り入れることができるでしょう。 (30代/女性/アメリカ)
  • 南アフリカでは柑橘類はよく消費され、親和性があります。ゆずドレッシング、キャンディ、お酒などどれも友人に好評でした。 (40代/男性/南アフリカ)

ふりかけ

  • 香港ではタイ米やジャスミンライスをよく食べます。日本のふりかけは、サラサラのもの、しっとりしたものなど様々な種類があるので、好みに合うものがきっと見つかることでしょう。 (40代/女性/香港)
  • ふりかけはお米の消費を増やすために有効だと思います。 (40代/女性/アルゼンチン)
  • 海苔の入ったふりかけがいいでしょう。ごまや海苔の風味がご飯を引き立てます。 (30代/女性/スペイン)

出汁の素(鍋やうどんなど)

  • 鍋用の固形調味料。使いやすく、味もよく、種類も豊富です。 (30代/女性/デンマーク)
  • カリフォルニアでも鍋を作ることがあり、日本には多くの種類の素があります。出汁の素があれば、よりお手軽に鍋を楽しむことができるでしょう。 (30代/女性/アメリカ)
  • カレーうどんの素。日本でしか買えないもので、母国に居る時に恋しくなります。 (40代/男性/ニュージーランド)

餃子の皮

  • イタリアにもラビオリや、平たいパスタなどあるため、うまくやれば売れる可能性があります。 (40代/男性/イタリア)
  • いろんなものを包むことができ、料理に役立ちます。 (20代/女性/ポーランド)

味付け海苔

  • 軽快な食感と豊かな風味はとても口に合いました。そのまま食べても、ご飯と一緒に食べても美味しいです。 (40代/女性/香港)
  • スナック菓子として人気が出ると思います。また、トッピングとして青のりもいいでしょう。 (30代/女性/フィリピン)

その国の食文化に合わせて自由に使われている日本食品

味やパッケージ、量などは違えど、多くの日本食品が世界でも流通していることが分かりました。

また、あまり日本では想定していない使い方をする国もあり、それぞれの文化にうまく溶け込むことで日常的に使っているケースもあるようです。

いま流通している日本食品以外でも、受け入れられる可能性のある食品は多くありそうなので、それらもうまくローカライズしてますます日本食品が海外にも受け入れられるといいですね。

この記事のアンケートデータ提供依頼

在留外国人への海外の日本食品事情についてのアンケートデータには以下の内容が含まれております。
日本と母国で違った日本食品やその使い方、母国で売れると思う日本の食品など、全10問の回答を集計したPDFを2、3営業日を目途に送付させていただきます。

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